転載元 : http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1504623997/ 1 :名無しさん@おーぷん 2017/09/06(水)00:06:37 ID:xrd ※独自設定があります。 2 :名無しさん@おーぷん 2017/09/06(水)00:07:34 ID:xrd 「加蓮ちゃん、お誕生日おめでとうっ」 事務所へやってくるなり、そんな言葉で出迎えてくれたのは美穂だった。パタパタと尻尾でも振っていそうな勢いでどうにも小型犬を彷彿させる姿だった。 いや、美穂だから子熊かも。……なんて、別にどっちでもいいけれど。 背中に手を回しているのに身体は前のめりという、器用な体勢をしているなあとぼんやり思った。 3 :名無しさん@おーぷん 2017/09/06(水)00:08:02 ID:xrd ふむ、と不自然に背中に回された手に何かあるな、と思ったが、敢えてそれを指摘はしない。せっかく隠してくれているのだから、ノッてあげたかった。 まあ、これで相手が奈緒や凛であれば、即座に見つけて、『何々プレゼント? 本当奈緒も凛も私のこと好き過ぎでしょ~』とでも言っていたのだが。 そもそもあの二人はさっさと渡してくるだろうし、渡しかたもおざなりなものだろうけれど。性格的なものだろう。 凛も奈緒も、わかりやすく女の子女の子しているタイプではなくて、どこかさっぱりとした男前な気質があるし。 4 :名無しさん@おーぷん 2017/09/06(水)00:08:39 ID:xrd そういう意味で言えば美穂は、私の周囲では珍しいタイプの、とてもわかりやすく『女の子』をした子である。 可愛い。純朴で素直で、それでいて少し恥ずかしがりなところは奈緒とはまた違った、からかって可愛がってあげたくなるタイプ。 だからこそ、このタイプに凛や奈緒のような対応を取っても、カウンターを喰らうことは想像に容易い。純朴で素直なこの子に『私のこと好き過ぎるでしょ』なんて言ってみても、笑顔で頷かれるか何を当たり前のことをとでも言わんばかりのキョトン顔を披露されるだけだ。 どっちにしてもこちらが恥ずかしくなるような反応であり、ダメージを喰らうので、対応の方向性は変えないといけない。 続きを読む