転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1387724068/ 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/12/22(日) 23:54:28 ID:p70nDnaE ユミル×クリスタ、クリスタ視点の地の文あり 52話までネタバレ ユミクリだけどほとんどクリスタメイン、104期女子ちょっと よろしくお願いします 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/12/22(日) 23:58:28 ID:p70nDnaE 「ねえ、もしサンタクロースが本当にいたら、何をお願いする?」 黒髪おさげの少女の問いに、テーブルを囲んで談笑していた女子が顔を上げ、思案し始める。 「私なら、食べきれないほどのパンと芋ですね!」 「私だったらやっぱり素敵な彼氏だけどなあ。でもサンタさんに頼んだら降誕祭を二人で過ごすには間に合わないのよねえ…」 「いくらサンタクロースでも生身の人間は持ってきてくれないと思うけどね」 他愛もないやり取りを聞きながら、わたしも自分の答えを探す。サンタクロースに何を望むのか。 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/12/23(月) 00:00:50 ID:zePJItuM 「クリスタはどうするの?」 「わたしは…何もいらない。サンタさんに会えれば、それだけでいい」 「ええーー!?サンタクロースって、髭面のでっぷり太ったおじさんだよ?降誕祭だよ?おじさんと二人なんて何が楽しいの?」 ミーナの容赦ない物言いに苦笑してしまう。寒い中プレゼントを配って回ってくれているのにあんまりな言いようではないか。 「えっと…そのサンタさんじゃなくて…わたしは、わたしが昔会ったことがあるサンタさんに、きちんとお礼を言いたいの」 「会った?サンタクロースに?」 「会ったっていうより、姿をちらっと見ただけなんだけど…」 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/12/23(月) 00:02:42 ID:zePJItuM 「本当!?ねえ、その話聞かせて!どんな人だったの?」 戸惑うわたしに、女子達がたたみかけてくる。 「私も聞きたいです!」 「私も興味がある。クリスタがいいなら、聞きたい」 「でも、前にユミルに少し話したら、夢でも見てたんだろうって笑われたの。だから…」 「ちょっとー!ユミルが変な事言ったから、クリスタが話してくれないじゃない!ねえユミル聞いてるー!?」 5 :以下、名無しが深夜にお送りします 2013/12/23(月) 00:05:12 ID:zePJItuM 呼ばれたユミルは2段ベッド上段の自分の場所でこちらを振り返る。 枕をクッション代わりに柵によりかかって本を読んでいたようだった。 「クリスタ、笑わないから…ね?ユミルもこっちに来てちゃんとクリスタの話聞きなさいってばー!」 「うっせえなあ…」 ユミルはけだるそうに梯子を降りると、長椅子のわたしの隣にどっかと腰をかける。 向かいに座っていたそばかすの少女、ハンナは少し怯えた顔をした。104期では概ね普通の反応と言える。 例外はこの部屋にいる、主席のミカサ、いつも冷静なアニ、怖いもの知らずのサシャ、 面倒見のいいミーナ、そしていつも一緒のわたしくらいだった。 続きを読む