転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1529253127/ 1: ◆abOm3V2QdA 2018/06/18(月) 01:32:07.45 ID:kZ8Mm73/0 オーク「ちょっと待ってなすぐに揚げちまうから」 女騎士「…っ」 女騎士(また、やってしまった) 女騎士(誇り高き騎士であるはずの私が、オークの料理を求めるようになるとはっ) 女騎士(あの時、山賊退治の後に仲間と逸れ疲労で朦朧としながら彷徨っていたところをコイツに見つかりさいしなければ) 女騎士(あの時、コイツに看病さえされなけば。あの時、あの肉粥を食べさえしなけば!) 女騎士(私の家は曾祖父の代から家畜の肉を食べていない。家畜の肉を食べると肉体と精神が弛むという曾祖父の教えからだ) 女騎士(その教えのもと生きてきた私がだ、疲弊していたからしかたがなかったとはいえ家畜の肉を食べてしまった) 女騎士(初めて食べた家畜の味に私の肉体は震え、頭の中は白色へと染め上げられた) 女騎士(それからというもの、私はおかしくなってしまった。きっと家畜の肉に身も心も穢されてしまったからだろう) 2: ◆abOm3V2QdA 2018/06/18(月) 01:38:01.99 ID:kZ8Mm73/0 女騎士(こうしてまた、このオークの元に来てしまう) 女騎士(帰るたびにもう二度と来ないようにしようと心に決めてもまた料理を求めて来てしまう) 女騎士(己の肉欲に抗えないでいる!) 女騎士「くっ!」 オーク「?」ジュー 女騎士(しかしそんな私だが先ほどの注文は中々良い選択をしたのではなかろうか?) 女騎士(コロッケがいいかメンチカツがいいかと問われて私はコロッケと頼んだ) 女騎士(コロッケはホワイトソースかジャガイモが主に使われる。食材の殆どが肉のメンチカツよりましなはずだ) 女騎士(そうだ、コロッケを頼んだ時点で私は己の肉欲に打ち勝っていたのだ!) 女騎士(そうだ、そうに違いない!私は勝った、勝ったんだ!これは苦しまぎれの言い訳では断じてない!断じてない!ハハハッ) オーク(難しい顔していたと思ったら今度はニヤけだして忙しい奴だ) 3: ◆abOm3V2QdA 2018/06/18(月) 01:40:47.62 ID:kZ8Mm73/0 オーク「ほら、コロッケ定食お待ち」 女騎士「ハッ!う、うむ。……アリガトウ」 オーク「?」 女騎士「ゴホン!そ、それではいただきます」 女騎士(ああ、この輝く衣と匂いが私を狂わせる)ゴクリ ザクッ 女騎士(音だけで分かる。これは上手い奴) 女騎士(品のない食べ方だが、ここは切り分けずそのままを被りつく!) ガブリ! 女騎士(!? おいしいー♪) 女騎士(このコロッケはただのジャガイモのコロッケではない。このまったりした触感と味、これはマヨネーズ!)モグモグ 女騎士(ポテトサラダをコロッケにしているのか!そのままでも美味しいポテトサラダをコロッケにすることで旨さを二重にしている!)モグモグ 女騎士(油を油に包むオーク的発想の料理だが、ああ、フォークが止まらない)モグモグ 続きを読む