83: 転載 2009/06/26(金) 09:32:21 ID:DtAcSZte 27 名前: おさかなくわえた名無しさん 投稿日: 2009/06/25(木) 14:02:12 ID:famo8lOX 白人様白人様うるさいから黒人様の話でも書くかw せっかくだから書籍風にでも。 私が幼い頃、高速道路のサービスエリアを親に連れられて歩いていた時。 ふと、親の歩みが止まった。状況が分からない私もとりあえず立ち止まった。 「ねぇ、なんだろう、あれ。」と母が言うと、 祖母も「えーと・・・?」と目を凝らす。 遠くの木の下で何かが動いている。 夕陽に照らされた木の影になっていて暗いところで、何かが動いている。 私が近づく。親も少し近づく。そこは、遠巻きに人々の視線を集めているようだった。 「熊が出るような山の中でもないし、何だろうね」などと祖母が言う。 服のようなものが見えた。あ、人だ。踊ってる・・・? 母は何事にも口やかましいたちなので、 「知らないものに近づかないほうがいい」だの「殴られたりしたらどうするんだ」だの大声で言っている。 祖母が「聞こえたらどうするの?」と言うと黙る。でもまたすぐにグズグズ始まる。 私は二人につかまれた腕を振り振り引っ張りながら近づく。 だんだん人の姿がはっきり見えてくる。3人。アフリカ系の人のようだ。 初めて見たムスリムの祈りだった。 近くで見たのは後にも先にもこれ一回だと思う。 神道や仏教の儀式にほとんど興味を持たなかった私の心に、 初めて何らかの感動をもたらしたようだった。 相変わらず先代と先々代は私の後ろで私の手をつかんだまま悶着しているが、 私は彼らを見続けた。礼儀にうるさい家で育ったが、 見ることが失礼だとか、そういう感情はどこかへ飛んでいた。 続く 続きを読む