転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1521707501/ 1 : ◆UsP5AJMNcJwk 2018/03/22(木) 17:31:42.21 ID:NCF2R8L70 これはモバマスssです。オリキャラ視点且つ独自設定ありなのでご注意ください。 2 : ◆UsP5AJMNcJwk 2018/03/22(木) 17:32:58.12 ID:NCF2R8L70 僕が冴島清美のことを好きになったのは、林間学校の時だった。 男子の部屋は四人一部屋。友達は禁止されていたトランプを持ち込んで、罰ゲームありの大富豪を始めた。僕は始めこそ順調だったものの、その後狙い撃ちされて負け越してしまった。 「ジュースを買いに行け」というのが罰ゲームの内容だった。時計をちらと見ると、八時半。確か女子が入浴している時間だったか。クラスのお調子者が覗きに行くとか言っていたので、よく覚えている。 コーラ、お茶、ソーダ、缶コーヒー。注文を忘れないよう呟く。少し急いで歩くと、さっき風呂に入ったというのに軽く汗ばんだ。早く飲み物を飲みたい。 「止まりなさい!」 3 : ◆UsP5AJMNcJwk 2018/03/22(木) 17:33:53.93 ID:NCF2R8L70 先生に見つかったか? いやいや、消灯時間はまだなはずだ。怒られる理由はない。振り返ると、そこにはやたらと美人な女子が居た。別のクラスの人だろうか。つり目で凛々しい顔立ちだが、どこか幼さを感じる。浴衣のきちっとした着こなしが彼女の性格を示しているようだった。 「えっと、なに?」 「さっき男子の覗き魔がここらをうろついているという情報があって、怪しい男子に声がけしています」 言いながら、彼女は左腕をアピールする。『超☆風紀委員』と書いてあった。この腕章には見覚えがある。真面目を体現したような小うるさい女子……うちのクラスの冴島清美が持っているものだ。彼女から借りたのだろうか。 4 : ◆UsP5AJMNcJwk 2018/03/22(木) 17:35:01.31 ID:NCF2R8L70 「いや、飲み物を買いに来ただけだよ」 「ふむ……そうですか。というか忘れていましたね」 彼女はどこからかメガネを取り出して、かけて僕をじっと見た。 「あれ、冴島……さん?」 僕は思わず声を出してしまった。髪型は違えど、この美人は冴島清美だったらしい。メガネを外して髪を解くとこんな風になるのか。 「風紀を守る活動をしているときは正装でなければ。これ、伊達メガネなんですよ実は。……? 何を呆けてるんですか?」 「いや、なんでもない」 その時、僕は冴島清美に恋をした。見た目が好みだったというだけの薄っぺらい恋だけど、でも、確かに僕はその時、彼女に惚れたんだ。 5 : ◆UsP5AJMNcJwk 2018/03/22(木) 17:35:40.81 ID:NCF2R8L70 結局、その後僕は飲み物を買い忘れて、友達に酷く怒られることとなった。 続きを読む