転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1413070326/ 1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/10/12(日) 08:32:06 ID:udsy8s22 ある山の頂上に、一本の剣が刺さっていた。 この剣を手にした者は世界一の力を得ることができる。 しかし、資格なき者はその身を焼かれるのみ。 この伝説が幾多の剣士をこの山に招き、無数の争いを生んできた。 いつしかこの剣は「争いを呼ぶ剣」として恐れられるようになり、 山そのものも封鎖され、人々から忘れ去られていった。 ところが、今再びこの剣をめぐる争いが巻き起ころうとしていた── 2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/10/12(日) 08:35:02 ID:udsy8s22 ─ 山のふもと ─ 大商人「ようこそ、諸君! よくぞ集まってくれた!」 大商人「大金を払って、入山許可を得たかいがあったというものだ!」 大商人「今やあの剣の伝説を信じている者などだぁ~れもおらんが」 大商人「私の話に耳を傾けてくれた君たちだけはちがう!」 大商人「君たちはいずれも、あの呪いの剣を引き抜くに相応しい戦士である!」 大商人「あの剣を引き抜いた者には莫大な賞金を与えることを約束しよう!」 大商人「さぁ、あの呪いの剣の伝説に終止符を打とうではないか!」 3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/10/12(日) 08:38:09 ID:udsy8s22 大商人の演説を見つめる、一人の若い剣士。 剣士「…………」 剣士(たしかに……ここに集まってる剣士はどいつもこいつも一流っていっていい) 剣士(というか二流三流なら、こんなところには来ない……) 剣士(なにしろ、今は各国の小競り合いが絶えない戦乱の世だからな……) 剣士(こんな夢みたいな話を追うより、目の前にいくらでも仕事は転がってるんだ) 剣士(おそらく大商人の狙いも、あの剣の力を使って) 剣士(この戦乱に乗じてなにか金儲けを企んでるってとこだろうな) 剣士(さて、どんな剣士が来ているのか……)チラッ 続きを読む