直近の調査で、就活生がAIによる判断を基本的に嫌がる姿勢が明らかになりました。でも、今とやることは大して変わらないんですけどね。 オススメ記事 株式会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:新留正朗)は、2019年3月卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)を対象に、3月1日時点での就職意識および就職活動の準備状況に関する調査を行いました。(調査期間:2018年3月1日~6日、回答数:1,258人) 企業の採用活動に技術革新が訪れており、AI(人工知能)を活用した「HRテック」が、人事担当者の役割を肩代わりする動きも出始めています。就職戦線がスタートした時点での学生のAIによる選考についての反応をたずねました(詳細については3月中旬発行の確報版をご覧ください)。 企業探しや採用試験に人工知能(AI)が導入されることについての考え ●「AIが自分に合う企業をお勧めしてくれる」について 「とてもよいと思う」25.2%、「よいと思う」42.4%と6割以上(67.6%)が肯定的に回答しました。 ●「AIに書類選考の合否を判定される」ことについて 「よいと思わない」30.8%、「まったくよいと思わない」19.3%で、約半数(50.1%)が否定的な回答でした。 ●「AIに面接試験の合否を判定される」ことについて 「よいと思わない」34.5%、「まったくよいと思わない」33.0%で7割近く(67.5%)が否定的な回答でした。 【調査概要】「キャリタス就活2019学生モニター調査(2018年3月)」 調査対象:2019年3月に卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む) 回答者数:1,258人(文系男子412人、文系女子405人、理系男子288人、理系女子153人) 調査方法:インターネット調査法 調査期間:2018年3月1日~6日 サンプリング:キャリタス就活2019学生モニター(2016年卒以前は「日経就職ナビ・就職活動モニター」) <本リリースに関するお問合せ先> 株式会社ディスコ 社長室 広報担当 Tel:03-4316-5500 Email:[email protected] via 話題のAI選考について就活生の反応は?約半数が「AIに書類選考の合否を判定される」ことに否定的~キャリタス就活2019 学生モニター調査結果(2018年3月発行):ディスコ AIに判断されたくない ごくわかりやすく明確な価値観が明らかになったように感じます。AIはあらゆるビジネスにおいて着々と導入が進んでいますが、最もそれが嫌がられていたところが人事だと言われています。しかし、それももう完全に無意味な抵抗と化しています。人事においてもAIはやってきた。これはもう紛れもない事実です。 多くの学生が、自分におすすめの企業を教えてもらうためにAIが活躍することにはポジティブな認識を持っているようです。自分のことを理解してくれて、自分が好きそうな企業を勝手に探してきてくれるというのは嬉しいことですよね。でも、それが逆になると話は別です。つまり、その企業にとってその学生はおすすめ出来るのか-採用にAIが関わるとなると多くの学生が忌避するのです。 これって不思議ですよね。自分におすすめの企業を教えることが出来るということは、裏を返せばこの企業にとってこの学生がおすすめかどうかというのも当然考えることが出来るわけですし、自分に対するおすすめにそれなりに納得感や信頼感があるなら、自分のことをジャッジされることもまたそれなりの信頼性を持てるはずなのです。しかし、これが人間の弱いところですね。機械に判断されたくない、と多くの人が思うのです。 AIは人間の判断とそんなに変わらない しかしここで声を大にして言いたいことがあります。それは、AIというのはあくまで人間がやっていることを学習して高速で出来るようになっているだけです。人間がこれまで学歴とか自己PRとか色々読みながら判断してきたことを、AIは学習して似たような判断を下すようになっていくだけです。 人事だってひとつひとつの自己PRをちゃんと読んでいるかというとはなはだ疑問です。多くの人は飽き飽きしながら学生のPRを読んでいて、そこに書いている断片的なエピソードを見て、学歴を見て、判断しています。果たしてAIに比べてこういう人事による評価のほうが常に正しいかというと、そんなことは絶対にないと思います。 むしろAIの方が体調や好みや外見に関わらずデータを見て判断してくれるので、助かる人も少なくないのではないでしょうか。どうせ企業は星の数ほどあるのだし、能力の上下よりも相性の方が重要だったりします。めげずに色んな企業に攻めてみるのが学生の最適戦略でしょう。