転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1521026970/ 1 :以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:29:30 ID:8R5ifUHc 側近「かっこよく決めたいのは分かりますけど」 側近「実際はこの世界の勇者(職業:ニンジャ)に」 側近「勝てる見込みが無いからですよね……」 魔王「身もフタもない言い方をするでない」 魔王「……戦う前にちょっと聞いていいか?」 魔王「ニンジャ怖い」 部下「魔王様、並びに側近様」 部下「異世界への道が開かれました!」 2 :以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:30:31 ID:8R5ifUHc 魔王「うむ」 魔王「では、これより進軍を開始する」 側近「はっ!」 部下「はっ!」 部下一同「魔王様、万歳!」 ――――――――――― ドドドドドド… 魔王「と……意気込んで来たものの」 魔王「荒涼とした赤い風景が続くばかりだのう」 魔王「人間はおろか、生き物や草木一本すら見かけんとは……」 側近「はい……」 側近「それに……何故か息苦しいですね」 魔王「そうだのう……」 3 :以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:31:30 ID:8R5ifUHc 部下「大魔王様、報告いたします」 部下「理由は不明ですが……体調を崩す者が続出しており」 部下「すでに3分の1が歩くのもやっとという有様でして……」 部下「うっ……」 魔王「だ、大丈夫か?」 部下「すみません、魔王様……お見苦しい姿を……」 魔王「…………」 部下「それと伝令より知らせがありました」 部下「あちらの丘を越えたところに建造物らしきものが見えるとの事です」 魔王「おお」 魔王「やっと人間の姿を見ることが出来るのだな」 4 :以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:32:20 ID:8R5ifUHc 部下「それが……残念ながら」 部下「遠目にもボロボロの姿で、どう見ても捨てられた砦の模様です」 魔王「そうか……」 側近「魔王様」 側近「とりあえず行軍をいったん止め、兵に休息を取らせるべきかと」 魔王「……やむを得ぬか」 魔王「では、ここいらで休息を……む?」 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ… 魔王「なんだ? この地響きは……?」 側近「……どうやら」 側近「先ほど報告のあった、朽ちた砦の方向からの振動のようです」 続きを読む