転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1519460197/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 17:16:37.66 ID:WinSanok0 東京某所、鉄道某線、某日のある満員電車内でのよくある、いつも通りの日常で、今日も一人の女性が痴漢被害を受けていた。 女(もうやだ、何でこう毎日満員になるのかしら。給料も安いしさっさと今の会社やめて、フリーで生活できるようにホントなりたい) 女(今日だってこんなに天気いいのに、ガッタンガッタン電車に揺られなきゃいけないのよ。後輩ちゃんは入社早々、寿退社で辞めていったし……ハァア。疲れるなー、ん?) 女(今、私お尻触られてる? もしかして痴漢?) 女が確認するため視線を流れる都会のビル群から窓に映る後方の自分へと移した。 やせ型で無造作にカットされた短髪。長年着古されたと思われるチェックシャツにメガネと冴えない男性がいた。 その男をジロジロとチェックしていると、窓を経由して男性と目が遭った。男はバツの悪そうな顔を一瞬浮かべた瞬間、臀部にあった不快な感触は消え去った。 女(絶対今この男触ってたでしょ。触るのやめたからいいものの……ついてないなぁ) 女が安心したのをつかの間、再び臀部に先ほど同じ感触が流れた。それは規則正しく臀部の上部から下部へと、下部から上部へと流れるものではなく、時には円を描くように、時には臀部の強度を細かく確かめるように揉みこまれていった。まさに餅つき職人の業 のようであった。 女「……あの、やめてください」 女はこういった事象に慣れているのか、言葉の大きさは遠慮気味であるがハッキリとした口調で先ほど確認した男に向けて言った。 しかし、感触は止まらなかった。 女「いい加減にしないと訴えますよ」 今度は窓に映る男性に目を合わせながら言いのけた。だが、男性は今度は目が合っても知らん顔であった。 念のため臀部をまさぐっている手の持ち主が、後ろの男であることも確認した後、今度は強く言った。 女「痴漢をやめてくださいと言ってるんです!」 男「何を言っている。私は痴漢ではない」 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 17:17:21.46 ID:WinSanok0 女「はぁあ!? 何を言ってるんですか。あなた痴漢行為をしてますよね? というより今こうやって、やめてくださいと言っている最中に動かしているこの手が何よりの証拠です」 そういって女は、男の手を払いのけた。 男「何か誤解をしているようですね。私のしているこれは痴漢行為ではない」 女「人のお尻を勝手に触っておいて、何が「私のしているこれは痴漢行為ではない」ですか。どっからどうみても痴漢でしょ。次の駅で一緒に降りてもらいますからね」 男「確かに……現代社会において電車の中で見知らぬ異性に対して許可なく肉体的接触をしている現象は痴漢だと言えるのかもしれません」 女「わかってるじゃない。痴漢さん」 (男→痴漢) 痴漢「それでも私は痴漢ではないと言い切れます」 女「何でなのよ」 痴漢「なぜなら――」 女「なぜなら?」 痴漢「痴漢ではなく変態だからだ」 (痴漢→変態) 続きを読む