転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1516889012/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:03:33.25 ID:1bM+DHei0 初投稿です。よろしくお願いします。 *若干百合風味してます、苦手な方はブラウザバック推奨! *地の分形式です! 下から始まります↓ 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:04:54.50 ID:1bM+DHei0 大晦日の夜、午後11時。アイドルプロダクションの女子寮の一室で、少女が二人コタツにあたっていた。 二人はテレビに映し出されている歌番組を見ている。年越しの代名詞の一つに数えられるこの番組に、彼女たちは夕方のパートで出演した。未成年なので、深夜の生放送出演はNGなのだ。 無事に歌とダンスを披露した彼女らは、テレビに映っていた溌溂とした表情の面影もなく、今はふやけた顔をしていた。部屋に戻ってから一時間半近く。今夜の女子寮は帰省したり番組に出演していたりと、いつもに比べて静かである。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/25(木) 23:06:02.19 ID:1bM+DHei0 コタツの天板の上には、チラシを折ってできたごみ入れと、それいっぱいに入ったミカンの皮、そしてところどころミカンの白い筋が落ちていた。ここ一時間の残骸らしい。 「李衣菜ちゃん、ミカンとごみ入れ取ってきてー」 「えー、またー? ライブ後とはいえ太るよ?」 いいからいいからー、と前川みくは多田李衣菜を急かす。しょうがないなあ、と李衣菜は腰を上げた。こうしてみくにミニお遣いを頼まれることは何回も続き、もはや彼女は家主よりもミカンとごみ入れの個数の推移に詳しい。戻ってきた彼女は、ミカンを二つ、ごみ入れを一つ持っていた。 「結局李衣菜ちゃんも食べるじゃん。人のこと言えないにゃ」 「ついでだしいいかなーって思っただけだよ。大晦日だしいいじゃん」 続きを読む