この世から障害を無くすという壮大なテーマで活動しているLITALICOという企業が障害者の雇用・採用をマッチングさせるサービスを動かし始めました。 オススメ記事 「障害のない社会をつくる」というビジョンの下、障害者向け就労支援事業や子どもの可能性を拡げる教育事業を全国展開する株式会社LITALICO(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:長谷川敦弥、証券コード:6187)は、就労を希望している障害のある方と障害者就労支援事業所とのより良いマッチングを促進する情報サイト「LITALICO仕事ナビ」を、2018年3月にサービス開始します。 全国の障害者就労支援事業所の情報を分かりやすく掲載し、障害のある方一人ひとりのニーズに合った事業所選びをサポートするとともに、就労支援事業所の集客における課題解決にも貢献。効果的なマッチングを実現し、一人ひとりが自分らしく働くことのできる社会の実現を目指します。 ■ 「LITALICO仕事ナビ」サービス開始の背景 ・働く障害のある方が増えるとともに、就労支援事業所の選択肢も増加 働く障害のある方の数は年々増えており、昨年は47万人以上が民間企業に雇用、13年連続で過去最高を更新しました※1。今年4月に障害者雇用促進法が改正され、企業の障害者の法定雇用率が現行の2.0%から2.2%に引き上げられるなど、障害者雇用への関心は年を追うごとに高まっています。 当社は、就職を目指す障害のある方のための就労移行支援事業所「LITALICOワークス」を全国で運営しており、これまでに5,000名以上が企業への就職を果たしています。 こうした障害のある方の「働く」を支援するのが、障害者総合支援法に定められた就労系障害福祉サービス(就労移行支援事業所・就労継続支援A型事業所・就労継続支援B型事業所)です。これらの施設は2016年10月時点で全国に17,000施設近くあり、3年前と比べて約1.4倍に増加しています※1。 それぞれの施設が特色のあるサービスを提供していますが、 LITALICO仕事ナビが昨年12月に就労支援事業所を探したことのある方(877名)を対象に実施した調査では、就労支援事業所を探すにあたり困ったこととして、「自分にふさわしい事業所の探し方がわからなかった」の項目に「(非常によく/まあ)あてはまる」と回答した方が8割以上(81.4%)に上りました。利用を希望する方にとって、どの事業所が自分に合った事業所かを探す手段に乏しいのが現状です。 ・主流のインターネットを利用した事業所探しに、対応しきれない事業所の状況も 同調査では、就労支援事業所をどのように探したかという問いに対して、「パソコン(PC)で検索した」の項目に「(非常によく/まあ)あてはまる」と回答した方が最も多く、6割以上(64.5%)に上っています。 また弊社が運営するLITALICOワークスへ利用問い合わせをいただいた方も、半数以上が「インターネット経由」となっており、就労支援事業所としてはインターネットを活用したアピールがますます重要になっています。しかし、費用や手間がかかることや、現利用者への支援で手一杯になってしまうことから、新しい利用者を集めるための活動が難しい状況で、就労移行支援事業所の7割弱は定員に達していないというデータもあります※2。 ■ 「LITALICO仕事ナビ」が提供するもの 「LITALICO仕事ナビ」は、働くことに障害のある方と、障害のある方の「働く」を支援する就労支援事業所双方の課題を解決するプラットフォームです。 利用者は、LITALICO仕事ナビ上で多くの事業所情報を統一したフォーマットで分かりやすく閲覧でき、現利用者の障害種別やこだわりポイント、就職者実績などを調べることで自身の状況に最適な就労支援事業所を選んでいただきやすくなります。 一方、就労支援事業所はLITALICO仕事ナビ上に自身の事業所紹介ページを設けることができます。ページ運営や問い合わせ管理を仕事ナビ上で一括して対応することが可能となり、新規利用者を集めることに使う時間や費用を減らし、現在の利用者への支援に一層注力できる環境を提供します。紹介ページは事業所が参加しやすいリーズナブルな料金プランを用意しています。 via 日本の人事部働くことに障害のある方と就労支援事業所をマッチングする情報サイト「LITALICO仕事ナビ」を2018年3月開始~障害者就労の更なる促進へ:LITALICO 障害者向けサービスの少なさ 今回紹介したいサービスは、障害に関して様々なサービスを行っているLITALICOさんのサービスです。それにしても、よくこういうところに切り込んでいくなあという感じがありますね。障害者向けのサービスというのは、とにかく健常者と比べて少ないのが現状です。彼らも働きたい人たちもたくさんいるしキャリアを悩んでいる人もたくさんいるのに、一般的なキャリアのサービスにとっては顧客でないような扱いを受けることがほとんどです。 しかし、それは仕方ない面もあります。一番の理由は障害といったときの言葉が示す内容があまりにも多義的すぎるからです。精神障害もあれば肉体的な障害もあれば、社会的な障害もあれば知的な障害もある。しかもその組合せもありえるし、レベルも様々。そうなってくると、要するに個別に対応する必要が出てくるんですね。これがビジネスにおいては最大の敵になります。 キャリア系でめちゃくちゃ強い企業といえばリクルートですが、彼らは人売りと言われるほど数字至上主義です。人間を数字として認識してうまいこと運用することで利益を得ています。これは必ずしも悪いことではありません。きっちりと利益を生み出してサービスを継続させて雇用の流動性を担保するためにはそういう標準化が必須なのです。 しかし、そのような標準化になじまない人間にとっては非常に使いづらいサービスにならざるを得ません。それに対応するとビジネス的にも特に美味しくないのでキャリア系の事業にとっても顧客として個別対応が必要な人は取り扱いたくないというのが正直な本音でしょう。 だからこそ、ニッチ産業 なので、LITALICOのような会社の存在は非常に価値のあるものです。障害についてフォーカスすることを決めているので、関連するステークホルダーとの関係が既に存在しており、また関わり方などにおけるナレッジも溜まっているはずです。他の企業が中々手を出しづらい領域だからこそ、1つずつ掘り下げていくことで関係性を強め、その後の事業にもこのようにしっかりと活かすことができているわけですね。 ニッチに障害に向き合い続けるLITALICOのような企業が日本にいま存在していることは多くの人にとってポジティブなものになるでしょう。それにしても、障害者のキャリアって本当に見過ごされがちなように思います。マスを見ていると絶対に見落としてしまう、しかし確かにたくさんの人が存在する市場ですよね。これは良いニュースです。