転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1496533062/ 1 : ◆Xz5sQ/W/66 2017/06/04(日) 08:37:42.39 ID:z27wdgkp0 === 今、劇場楽屋で一人の少女が立ち上がる! 休憩中や待機中の友人たちが何事かと視線を向ける中、 彼女は拳をえいえいと振りながら宣言した! 「抗議する、抗議するぞ!」 "こうぎ"と言うより"こーぎ"といった発音で、春日未来は最上静香に詰め寄ると。 「私、静香ちゃんに抗議する!」 「はぁ?」 「抗議するぞ? 抗議しちゃうぞ!」 「未来、一体どうしたの?」 「どうもこうも無いよ! 抗議するの!」 2 : ◆Xz5sQ/W/66 2017/06/04(日) 08:38:30.29 ID:z27wdgkp0 「……何の? と言うか何を? 私、アナタに文句を言われるようなこと――」 「その態度!」 「えっ」 「その、人をナチュラルに下に見る態度に抗議する!」 「し、下に!? まさか、そんなつもりは微塵もないわ!」 「いいや、あるね! その切れ長で理知的な瞳の中に、私を蔑視する意思を感じるね!」 3 : ◆Xz5sQ/W/66 2017/06/04(日) 08:41:07.60 ID:z27wdgkp0 全く静香にとっては心外だった。 彼女は未来のことを親友と思いはすれ、馬鹿にするなど、 まして自分よりも下に見ているつもりなど無かったのだから。 だが、未来は「むすー!」と不満に頬を膨らませ、 その可愛らしい眉を逆さハの字につり上げて。 「大体口調からして偉そうだよ。私のこと"アナタ"とか呼んで……お母さんですか!?」 「そんなワケないでしょう!? だ、大体アナタのことをアナタって呼んで何が悪いのよ!」 「私は静香ちゃんの旦那さんでもないんだよ!?」 「当然でしょう! バカ言わないで!」 「ほら! それっ!」 してやったり、未来が静香を指でさす。 「バカって言った! やっぱり私を下に見てる!」 「今のは言われたって仕方が無いわ!」 「仕方なくないもん! いい、静香ちゃん? 世の中には二種類の人間がいるの!」 「はぁ? 論点ずらしのつもりなの?」 「ろんてんずらし……?」 「……ごめんなさい、続けて」 続きを読む