24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2011/05/15(日) 11:07:57.45 ID:hiusOA/60 (特に女の人には)あまり共感を与える話じゃないから、箸休め程度に読んで欲しい。 東京で生まれ育った俺は、大学で初めて大阪に行った。 太っていて不細工で、見るからに元々ヒッキーの容姿と性格から脱却したくて、 それっぽいサークルにも入ったのだが、やはり付け焼刃ではどうしようもなく、 やがて俺はサークルを去り、友達もできず、ただ学校とバイト先のコンビニだけが「 俺の大阪」となった。 二年のときは「まだこれから」三年のときは「そろそろ」 そして四年になり「もうダメだ」と、俺は東京の会社の内定を夏に早々と決めた。 もちろん俺が受け入れられなかったのは、土地柄でなく俺の人格によるものだと、 痛い程よくわかっていたが、それでも四年間いた大阪から何も得ることなく、 ただ大学行って帰って行くだけの自分を、みじめに思いつつ残りの日々を消化していった。 最後のテストが終わり、少しずつ荷物を東京に送り返していた頃、 バイト先の高校生の女の子が、映画に誘ってくれた。 生まれて初めての幸運に俺は舞い上がり「大阪のせめてもの思い出に」と 彼女と「ラストエンペラー」を観に行った。 女の子と映画に行くなんて、どんな奴も高校生くらいにやってそうだが、 デブでネクラの俺には、23にして初めて経験した幸せだった。 続きを読む