転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513435103/ 1: ◆9CUtNS6CZQ 2017/12/16(土) 23:38:23.55 ID:945z+9mN0 某日:公園 飛鳥「・・・」ジャリッ ジャリッ 飛鳥(この公園も久しぶりに来たね・・・プロデューサーにスカウトされてからまともに足を運んだ記憶がないということは・・・まぁ、それはどうでもいいか) 飛鳥(遊具にはしゃぐ子供たち、それを見守る親の集まり、噴水の前で何やら甘い空気を醸す二人組・・・その誰もがボクには気が付いていないようだ。変装もしてるし、気取られても困るし構わないんだけどね) 飛鳥(この公園は夕刻から宵闇が一番映える。その役割から離れ、時折街角からのエンジン音が聞こえる以外には静寂が支配するこの場がなんとも愛おしいものだが、これはこれで悪くはないね) 飛鳥(さて、何とはなしにここに足を運んできたわけだが何をしようか?折角与えられた休暇だ、有効に使いたいものだが・・・ん?) 小日向美穂「すぅ・・・むにゃ・・・」 飛鳥(あれは・・・美穂さん?変装もせずにベンチでうたた寝とは・・・面倒になる前に起こすべきだな) 飛鳥「美穂さん・・・美穂さん、起きてくれ」ユサユサユサコズエ 美穂「んぅ・・・まだ六時だよ・・・すぅ・・・」 飛鳥(15時だが) 飛鳥(確か美穂さんは趣味が日向ぼっこだっけね・・・とはいえ、今人気のアイドルがこんな無防備な姿をさらすとはこれも一種の才能というやつなんだろうか) 飛鳥(いつ暴漢に襲われるとも理解らない。ここはひとつ、ボクがここで隣で見守ろうとしようか」ストン 2: ◆9CUtNS6CZQ 2017/12/16(土) 23:39:11.99 ID:945z+9mN0 飛鳥「・・・」ペラッ 美穂「すぅ・・・すぅ・・」 飛鳥(あれから30分が経過した。鞄に入れてきた小説で暇は潰せたとはいえ、美穂さんはなかなか起きない。そろそろ日も傾き始めたことだし、強めに起こすべきか) 飛鳥「美穂さん・・・美穂さん!起きてくれ」ユッサユッサ 美穂「ん・・・おはよ、ぷろでゅーさーくん・・・」ギューッ 飛鳥「な、ちょっと!美穂さ・・!?」 美穂「今日ももふもふでおっきくて、可愛いね・・・あれ?」ギューッ 飛鳥「や、やぁ美穂さん。目覚めはどうだい?」 美穂「あ、あ、飛鳥ちゃん・・・?」 飛鳥「そう、ボクだ。二宮飛鳥だよ」 美穂「あ、あ、飛鳥ちゃん、わわ、わたし・・・」カーッ 飛鳥「な、何、気にすることはない。人は過ちを犯して成長する。だからこれm」 美穂「ご、ごめんなさーい!」 飛鳥「あ、ちょっと美穂さん!どこへ行くんだ!」 美穂「寮にもどりまーす!!」 飛鳥「律義に応えてる!!クッ、足が速い・・・!」 3: ◆9CUtNS6CZQ 2017/12/16(土) 23:39:47.67 ID:945z+9mN0 美穂「はぁ、はぁ・・・」 飛鳥「ゼェ・・・はあっ・・・み、美穂さん・・・」 美穂「何も・・・」 飛鳥「・・・ん?」 美穂「何も、無かった。そういうことにしておいて」カーッ 飛鳥「善処するよ。とはいえ、なかなか忘れられそうにないな・・・」 美穂「あ、飛鳥ちゃん!」 飛鳥「冗談さ。とはいえ、あんなところで無防備に幸せそうな顔を晒していたならば、どうなってもおかしくはないと警告だけさせてもらうよ」 続きを読む