490: 大人の名無しさん ID:HXvzOJ7m 俺も嗚咽ではないがちょっと思い出を。 工房のとき予備校に通っていたんだが、同じクラスの俺の席の前に気になる女の子がいた。 彼女は物静かでおとなしい子、存在感はあまりなかったけど、顔と性格は最高によかった。 おまけに成績の抜群で、根っからの遊び人根性が抜けない俺とは全く逆だった。 席が前と後ろなんで、いつの間にか自然としゃべる仲になっていた。 ある日、ひょんとしたことから彼女と二人で帰ることになって、将来のこと、お互いの夢を語り合った。 幸い、その夢は同じものだった。なんかすごく嬉しかった覚えがある。彼女も嬉しかったかもしれない。 それから、「予備校ブギ」顔負けの予備校生活を送っていた俺に勉強意欲が芽生えて、 「彼女と一緒の大学に行くぞ!」という目標ができた。そして、一緒の大学に行ったら告白する、という目標もできた。 しかし、時すでに遅し、すぐ受験が始まって、彼女は有名国公立大学、俺はしがない私立大学に合格、別れ別れとなった。 俺はその後1ヶ月で大学を中退、現実逃避するように中国へ向かった。 でも、彼女との交流はそのまま続いた。手紙を頻繁にやり取りして、異国の出来事を詳細に書いた。 彼女は中国にも遊びに来てくれ、俺の留学生活は終わろうとしていた。 彼女も出来たばっかりの関西空港まで俺を迎えに来てくれる、とのことだった。 格好つけるつもりはなかったけど、関西空港で彼女と会い、抱きしめて告白する計画だった。 帰国日は1月20日、彼女の笑顔を想像しながら俺は荷造りをしていた、そう、あの日まで。 続く。 続きを読む