人も艦も一体だった。涼月が、それを証拠立てた。

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236: 兵八
 一寸以前に話題になった『涼月』菊水作戦時のエピソードですが、
先日古本屋で『壮烈!水雷戦隊』を発見・購入したので、当該箇所を
ご紹介させてください。
 
 爆弾が命中、艦首をもぎ取られた涼月は、必死の応急作業を行いつつ、
後進で佐世保に帰投しようとします。

 (前略)
 佐世保まで9ノットで18時間。その間を、後進で、逆向きに、人力で舵を操りながら、
爆弾の破口からは、まだ煙を出しながら、すこしもくじけず、元気な360人が、
「フネを沈めるな」を合いことばに、がんばった。
 とうとう涼月は、佐世保に着いた。
「入港用意」のラッパが涼月で鳴った。先着の冬月、雪風、初霜がそこにいた。
 再び見ることはあるまいと覚悟を決めていた故郷の春の緑が、涼月の乗員達の目にしみた。
しかし彼らには、それを見つめる余裕はなかった。ブイにつなごうとしたとき、
急に、船脚が深くなりはじめたのに気付いた。艦が沈みかかっている!
 港務部や、工廠から、曳船が、サイレンを吹き鳴らしながら、全速力で駆けつけてきた。
そのうちの一隻は、Uターンして、ドックの扉をあけに戻った。
 一分一秒が貴重だった。船が精根つきかけていた。3隻の曳船が、1隻は艦尾を、
2隻は両舷から涼月を横抱きにして、強引に、扉を開けたドックに引っぱりこんだ。
涼月がドックにはいるやいなや、すぐ扉をしめ、急いでドックの水を排水しはじめたが、
涼月は、もうそのときには、ズズズズとドックの底にすわりこんだ。水がかい出される
わずかな時間が待ちきれず、ドックのなかで、がっくりと沈没したのだ。
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