転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1512587111/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/07(木) 04:05:12.20 ID:Df9nnO090 初めて興味を持った料理は、豚カツだった。我が家で食卓に並ぶ豚カツと、他所で食べる豚カツはどこか違っている。幼いながらに疑問に思った。 母者に疑問をぶつけると、顔をほころばせて母者は答えてくれた。 @@@ @#_、_@ ( ノ`) 流石は我が息子だね! うちの豚カツにはちょっとした工夫があって―― それからというもの、母者が台所に立つと、俺は傍にいって調理を観察するようになる。これが俺の趣味の原点だった。 最初は母者の手伝いから。次に包丁を持って食材を刻む。煮物、揚げ物を練習して、おかずの一品を任される。高校生の今では弁当を自作するようになった。 さて、今日は何を弁当のメインにしよう。昨日の晩飯の余りがあるので、おかずには困っていない。しかし、せめて一品だけでも今から作りたい。 ( ´_ゝ`) 冷蔵庫になにかあるかな? ……お、これは! そうだな、これならメインにふさわしい。さっそくの油の準備をしよう。 2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/07(木) 04:05:36.75 ID:Df9nnO090 熱した油が衣のついた豚肉から水分を飛ばしていく。その際に跳ねた飛沫が、俺のエプロンに染みを作った。 (´<_ `;) おはよう、兄者――うわ、朝から揚げ物かよ! ( ´_ゝ`) おはよう。しかも豚カツだぞ。ふふふ (´<_ `;) ええ……流石だな兄者…… ( ´_ゝ`) まあ、弁当のおかずなんだけどな (´<_ ` ) なんだ、弁当のほうだったか。けど、豚カツかぁ……いいなぁ! うん、いい! 弟者がなにごとかを想像しながら、一人で頷いている。次になにを言い出すかは予想がついた。 (´<_ ` ) 兄者。今日は俺の分の弁当も作ってくれよ! ( ´_ゝ`) 残念ながら、豚ロースが一枚しかなかった (´<_ ` ) 役立たずが ( ´_ゝ`) 俺が火を扱っていることを忘れるなよ弟者 3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/07(木) 04:06:08.99 ID:Df9nnO090 (´<_ ` ) はぁ、なんで豚肉一枚しかないんだよ。兄者も俺の分を買ってくれててもいいだろうに ( ´_ゝ`) 別に俺が用意したわけじゃないぞ。冷蔵庫にあったのを使ってるだけだし ( <_ ) 俺の言葉を聞いて、なぜか弟者が身を固くした。そして、 ( <_ ) それ、母者が父者用に残してたんじゃね? ( _ゝ ) 俺も全身が固まった。 いや大丈夫だろ。だって名前とか書いてなかったし。こういうのはプリンと同じ扱いでいいでしょ。だって名前書いてなかったし。 ( ´_ゝ`) まあいいや。母者が気づく前に学校行こ (´<_ ` ) 流石だな兄者 続きを読む