転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510688379/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/15(水) 04:39:39.05 ID:2PJCv+pLO ※若干のキャラ崩壊有 2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/15(水) 04:42:27.13 ID:2PJCv+pLO 楓「プロデューサー……。お願いがあります」 P(そう言って、彼女は逢い引きに俺を誘った) P(逢い引き……。いや、これは語弊がある) P(俺は彼女のことを何も知らない……。いや、『何も知らない』といえばこれも語弊がある) P(俺は『高垣楓』という名の偶像を創り出し、彼女という人間にそれを背負わせている) P(――などと言うとさも哲学的・背徳的に聞こえるが、ようするに俺と彼女はプロデューサーとアイドルという関係なだけだ。それ以上でもそれ以下でもない) P(だから、逢い引きという言葉は間違いだ。はっきりと言っておこう) P(それなのになぜ逢い引きなどと表現したのかについては、これはもう『そういう雰囲気だったから』と言うしかない) P(高垣楓。彼女はどこか遠くにいる) P(遠く……。現実に存在していることは確かだ。しかし、その双眸はここではないどこかへと注がれている) P(彼女は一体、何を見ているのだろうか) 3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/11/15(水) 04:45:49.24 ID:2PJCv+pLO P(ミステリアスな雰囲気に惹かれ、また、そんな彼女にアイドルという可能性を見出し、そうしてスカウトしたのが俺) P(そんな不思議な彼女が、俺を街へ誘い出した) P(まさに逢い引きという言葉がしっくりと当てはまる。そんな雰囲気だった) P(重ね重ね言っておくと、俺と彼女は恋愛関係にはない。ただ、そんな雰囲気だったのだ。そう言うしかない) P(都内某所。20時を過ぎたところ) P(アイドルである彼女は、今日はオフであった。対する俺は仕事を抱え、ようやく一日分のそれを片付けたところだ) P(彼女以外にも何人か担当を抱えていることもあり、日々のスケジュールの把握とか売り出しという名の営業とか、様々な業務が俺にのしかかっている) P(スケジュール管理などは完全にマネージャーの領分なのだが、まだまだ駆け出しである事務所ではそういった人間の数も少なく、なかなか手が回らない) P(まあ、今の自分を願ったのも自分自身には変わりない。だから俺のつまらない身の上話などどうでもいい) P(――問題は彼女である) 続きを読む