転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1504524199/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 20:23:19.01 ID:pPc+EzmCO しほ「貴方、結婚を考えている相手がいるの?」 菊代「? いえ、そのような相手はおりませんが……」 しほ「……ん?」 菊代「ですから、そのような相手はおりませんと申し上げました。というか、彼氏すらいませんよ」 しほ「……あぁ、そう。ならまずは良い相手を見つけないとね」 菊代「まぁ、そうですねぇ」 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 20:24:30.28 ID:pPc+EzmCO しほ「道のりは長いわね」 菊代「そうですねぇ……」 …………。 ……カナカナカナ…… ……………カナカナカナカナ…… 菊代「あら、ひぐらしが。夏も終わりなのですねぇ……なんだか物悲しい……」 しほ「菊代、見ての通り、私は事務仕事で忙しい」 菊代「家元ともなられると、お仕事が大変でございますね」 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 20:27:08.25 ID:pPc+EzmCO しほ「だから、仕事の邪魔をしないでほしいのだけれど」 菊代「ですが私……今日はオフなので」 しほ「だったら、どこかへ出かけでもしてくればいいでしょう」 菊代「はい。ですからこうして参りました。家元の、しほさんのお部屋へ──遊びに」 しほ「………………ねぇ、いったい何なの」 菊代「ですからまぁ、子供がほしいなぁと……ふと思ったしだいでして」 しほ「『ふと』思うようなことではないわね」 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 20:31:53.41 ID:pPc+EzmCO 菊代「でも、こんなものじゃないですか? 家元ともなると多少事情は違うのかもしれませんが」 しほ「……。」 菊代「まぁそれで──私のこの欲求について、しほさんは、どう思うかな、と」 しほ「? なぜ私の意見を?」 5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/04(月) 20:36:12.27 ID:pPc+EzmCO 菊代「なぜって……いやいや……しほさん……常夫さんと結婚する時に私にこういったじゃないですか。『貴方にも一緒に西住の家に骨をうずめてほしい。申し訳ないけど貴方はできれば結婚とかせずずっと私の側で私を助けてほ」 しほ「菊代ーっ」 菊代「ひゃぁ、突然に大声を出さないでくださいませ」 しほ「あなたこそ、声が大きい、大きいわ」 菊代「申し訳ありません。ですがご安心を。今この家には私達二人しかおりませんから」 続きを読む