またしてもISがテロ行為に及びました。最近ISのニュースがあまり出ていないと思ったら…終わらないテロリズムは、ネットワーク型のテロリズムかもしれません。 オススメ記事 【9月30日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)にあるイスラム教シーア派(Shiite)のモスクの近くで29日、羊飼いを装った男が自爆し、6人が死亡した。警察当局が明らかにした。イスラム教徒たちは重要な宗教行事を祝う準備をしていたところだった。 自爆攻撃があったのはカブールで最大級のシーア派施設であるフセイニア(Hussainia)モスクの近くで、モスク内には当時、金曜礼拝のために信者らが集まっていた。爆発では他に少なくとも20人が負傷。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出している。 カブールの捜査当局者がAFPに語ったところによると、自爆犯は羊の群れを連れて標的に近づき、モスクから140メートルの場所で自爆した。 内務省報道官はAFPに対し、民間人5人が死亡、20人が負傷したと述べ、容疑者3人が拘束されたと述べた。 via: アフガン首都で羊飼い装い自爆攻撃、6人死亡 ISが犯行声明 写真5枚 国際ニュース:AFPBB News テロリズム そもそもテロリズムとはどのようなことを指すのでしょうか。実はこの疑問に応えるのは結構難しいのです。なぜならアメリカ国務省も50回以上定義を変えているからです。 昔は政府の要職を直接狙って攻撃していました。要するに暗殺です。暴力的な行為で政治的案主張を行うものでした。しかし、最近のテロリズムは明らかに違う様子を見せていますよね。 最近のテロリズムの最大の特徴は、無差別だということです。政治に関わる人だけじゃなく一般人にすら手をかける。これは政治的主張がどんなに正しいとしても世界中に敵を作るやり方ですが、テロリスト達は盛んに行っています。 なぜなら、そのほうがずっと簡単で効果的だからです。国民全員が人質みたいなものですから、国家に対して要求をするならそういうやり方をするのが一番手っ取り早いのです。 更にネットワーク化するテロリスト 更に最近のテロリズムにはもう一つ特徴があります。ネットワーク型、あるいはアメーバ型と言われる特徴です。要するに、何かリーダーみたいな人がいてトップダウン式に全てが決まらないということです。 今回もISの分派が犯行を行ったと主張していますが、別にISの命令で行ったわけではないはずです。同時多発的にテログループが複数存在しておりお互いに存在を認識して時には連絡や武器の流通などを行いつつ、意思決定はそれぞれ別に行うようなパターンです。 こうなると、テログループを一網打尽にするということが難しくなります。また、頭を潰したら終わりということにもなりません。それぞれが頭なのですから当絵です。 更にロンリーウルフと言われるテロリストも忘れてはいけません。個人的に国家や政治に対して憎悪を抱き、テロ行為に及ぶ人達です。最早テロ集団に属してすらいないので発見は極めて困難なことがほとんど。 IS自体は最近かなり勢力を弱めているのにこういうテロリズムが続くのは、こういうテロリズムに性質がすっかり変わってしまっているからです。憎悪や悪意は伝搬し、まるで病気のように世界中に広がっているということです。