振付師・ダンサーTAKAHIROが語る、欅坂46の表現が進化し続ける理由「言うならば、振付は器」 ――以前、TAKAHIROさんが「彼女たちはアイドルでありながら表現者なんだと尊敬します」と発言されているのを見ました。 どんなところが表現者だと思うか教えていただけますか。 TAKAHIRO:メンバーの皆さんはシンプルに、何を伝えるかっていうことを大事にしています。 例えばツアー練習の時、忙しく「まず形を覚えてください」と言ったら、形を覚えて練習したあと、メンバーが僕のところに来てこう言いました。 「形を覚えるだけだとメンバーによって若干ニュアンスが違う気がするから、やっぱり話し合う時間を作りたい。私たちはがんばれるからその時間を作ってほしいです」と逆に言われたんです。 本人たちはただの形を見せようとしてるんじゃなくて、曲のメッセージを心から伝えたいんだなと。 そういう時に表現者だなって思います。 ――TAKAHIROさんには特定の師匠がいなかったわけですが、今お話を聞いていると、欅坂46のメンバーはTAKAHIROさんを師匠としてそのスタイルを継承しているようにも思えます。 TAKAHIRO:欅坂46の一番素晴らしいところは、誰かにやらされてるんじゃなくて自分たちで欅坂46を作ってるところなんです。 僕は設定やきっかけを与えるだけの存在です。 例えば彼女たちの人気曲「世界には愛しかない」だったら、歌詞の中で<最後に大人に逆らったのはいつだろう>って言ってる、なら主人公は現在何歳だと思う?とか、 「二人セゾン」だったら<僕>は今までどんな人間だったんだろう? とか、 僕は歌詞が伝えている設定をみんなで共有する時間を持ちます。 そうやって主人公の心情やメッセージについて話し合って、世界観を共有し、メンバー自身が最終的に考えて答えを出す。 僕が答えを教えてるわけじゃないんです。 ――なるほど。確かに表現者ですね。 TAKAHIRO:言うならば、振付は器。そこに本人たちが色のついた水を注ぐ。 彼女たちは空っぽな器をただ空っぽに表現してるんじゃなくて、自分たちのアイデンティティを波々と注ぎ込んでいる。 そこが欅坂46の魅力だと思います。 歌詞を自分の言葉として出す、一つひとつの振付をダンスとしてじゃなくて自分の感情のように内なるものとして出しているから、表現が生まれているのだと思います。 (抜粋) 詳細はソースにて https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171011-00010011-realsound-ent 続きを読む