転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1502358043/ 1 : ◆gub37fWhE5Dd 2017/08/10(木) 18:40:43.57 ID:IT80954h0 ソーシャルゲーム、『アイドルマスター シンデレラガールズ』と、漆原友紀の記す妖世譚『蟲師』のコラボSSです。 地の文あり、プロデューサーは出てきません。 需要のある気がしませんが、お付き合いいただければ幸いです。 簡単に舞台設定を ・ギンコとアイドルたちは同じ時代には生きていません。 ・が、同じ世界ではあります。江戸と明治の間にもう一つ時代がある感じ、と 漆原先生が世界観を言い表していますが、それが引き継がれて現代にいたり、 シンデレラガールズの世界になっています。 以上を踏まえたうえで読んでいただけると助かります。 2 : ◆gub37fWhE5Dd 2017/08/10(木) 18:41:24.29 ID:IT80954h0 地方公演の後の高垣楓の楽しみと言えば、地元の酒蔵巡りだ。 注文すれば大抵の地酒は手に入る世だが、酒は飲むものではなく、呑むもの。 酒を育てたその土地の風土と一緒に味わうのが、通な一杯というものだ。 3 : ◆gub37fWhE5Dd 2017/08/10(木) 18:42:18.63 ID:IT80954h0 そんな訳で、楓は帰京前に、ライブ開催地の近くにある地方の町へ来ていた。 聞きつけたところによれば、山間にあるこの町には、戦前から続く酒蔵があるとのこと。 搾りたてのお酒の試飲も出来る見学コースもあるそうで、当然とばかりに楓は参加申し込みをしていた。 アイドルなんだからせめて顔くらいは隠してくださいよ!? と言われていたが、 地酒の試飲に浮かれていた楓の耳に、届いていたかはあやしいものだ。 4 : ◆gub37fWhE5Dd 2017/08/10(木) 18:43:04.34 ID:IT80954h0 結局のところ、楓は酒造会社の受付に、変装もせずに現れていた。 楓「あの、すいません、試飲……酒蔵の見学の受け付けは、こちらでしょうか?」 気付いていないのか、あるいは気付いていても気付かないふりをしてくれているのか。 店員は、他の客と同じように、愛想よく迎えてくれた。 店員「はい、ご予約の高垣様ですね。お待ちしておりました。本日は他にも何組か見学の方がいらっしゃいますので、始まるまで少々お待ち下さい」 楓「はい♪」 続きを読む