17: 水先案名無い人 04/10/13 19:17:37 ID:m60wgPkl 71 名前:大人の名無しさん[sage] 投稿日:04/10/06 20:55:44 ID:4utVLvO1 私の前の上司(課長)は無口、無表情。雑談には加わらず、お酒も飲まず、人付き合いをしない堅物でした。 誠実公平、どんな時でも冷静なので頼もしい上司なのですが、堅過ぎて近寄りにくい雰囲気がありました。 そんな課長の机の上には奥さん、子供四人と写った写真が飾られてて、 「あの朴念仁でも家族は愛してるんだな」と微笑ましく思ったものです。 何年経っても同じ写真が飾ってあったので、理由を聞いてみたら、 「一番かわいかった頃の写真だからね」と照れ笑いを浮かべながら答えてくださいました。 それが私の見た唯一の課長の笑顔でした。 そんな真面目一徹、入社以来無遅刻無欠勤の課長が三日続けて無断欠勤。 家に電話しても誰も出ず、親族の連絡先も分からなかったので、 部長が直接課長のマンションを訪ね、管理人さんにお願いしてドアを開けていただきました。 課長は玄関で倒れていて、既に冷たくなっていました。急性心不全だったそうです。 部長が管理人さんに課長の家族がいつ戻ってくるか聞くと、「○○さんには家族はいないですよ」という返事。 あわてて人事部の資料をほじくり返すと、確かに課長には家族がいません。 課長は10年前に中途入社した人なので、それ以前に家族に逃げられていて、 写真を見て幸せだった時代を懐かしんでいたんだと思い、少し悲しくなりました。 結局、課長の葬儀にも家族も親族も顔を出さず、血縁の人たちの冷たさにもっと悲しくなりました。 続きを読む