フジテレビの連続テレビドラマ『貴族探偵』の視聴率が上がらない。“月9”ドラマ枠30周年のメモリアルイヤーということもあり、主演の嵐・相葉雅紀に加え、武井咲、生瀬勝久、井川遥、滝藤賢一、中山美穂、仲間由紀恵という主演クラスが脇を固めるという超豪華キャストで挑んできたが、 22日に放送された第6話は平均視聴率7.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区、以下同)と前話よりダウン。初回11.8%を記録して以降、5話連続での一桁台となり、 前クールの『突然ですが、明日結婚します』が記録した“月9史上最低視聴率”である5.0%を下回る懸念も浮上している。芸能記者が話す。 「キャスティングだけでは、視聴率が獲れないことを完全に露呈してしまいました。フジは昔からキャスティング任せの部分も大きかったが、それ以前にドラマがしっかりしていた。 いくら知名度の高いタレントを集めたところで、話がおもしろくなければ視聴者は見ないというのは当たり前のこと。 それでも、フジは『貴族探偵』の7話に広末涼子を起用すると発表した。根本的なことを理解していないとしか思えない」 裏に超強力な番組があるわけでもない。かつて視聴率30%越えを連発し、時代をリードしていた月9が自ら転げ落ちていってしまった理由はなんなのだろうか。テレビ局関係者が話す。 「フジに限らず、現状ではドラマのキャスティングは基本的に上から下りてくるもので、現場の人間がどうこうできるものではない。 だから、常にタレントありきでドラマをつくっていかなければならない。そういうドラマがあってもいいと思いますが、常にそのパターンだと辛いですよ。 現場の人間は脚本ありきでつくりたいと思っていても、それが許される環境にない。 現場は芸能事務所とテレビ局の政治的な思惑が視聴者に伝わってしまい『シラケている』とわかっている人もいますが、上層部はそれがマイナスに働いているということが全然わかっていない」 フジテレビは亀山千広社長の退任を発表。日枝久会長も取締役相談役に就く運びになり、BSフジ社長の宮内正喜氏が6月からフジテレビの社長に就任する。1967年入社の宮内氏は70年代の低迷期も、80年代の黄金期も知っている人物だ。 社内の権力闘争を勝ち抜いてきた会社員上がりの社長はフジを立て直すことができるのか。 「月9ドラマでヒットを飛ばしたり、『踊る大捜査線』の映画で局に莫大な利益をもたらした亀山氏と比べれば、派手な実績がない。 その分、現場に介入することなく、任せる社長になるかもしれない。ただ、今のフジには任せられるような人材がいないことも事実。 他局と同じような出演者で同じような番組をつくっているにもかかわらず、フジだと数字が上がらない。ステーションイメージの悪化もありますが、制作力の低下が著しい」 まずは、他局のマネや過去の栄光にすがらず、キャスティングに頼らない番組づくりから始めることが大事かもしれない。 http://dailynewsonline.jp/article/1313673/ 2017.05.23 17:32 ビジネスジャーナル 続きを読む