転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1493040351/ 1: ◆agif0ROmyg 2017/04/24(月) 22:25:51.59 ID:X2elq1WD0 アイドルマスターシンデレラガールズの佐々木千枝のR18SSです。 佐々木千枝 アイドル活動10周年記念ライブは大盛況のうちに終わった。 その日のうちにできることは全て片付け、俺と千枝は宿へと戻る。 宿と言っても単なるビジネスホテルだが、もう時間も遅いし、あとは寝るくらいしかすることもない。 いずれ関係者を交えた盛大な打ち上げが行われるであろうから、贅沢はその時まで取っておこう。 などと考えながら自室で荷物を降ろしてラフな服に着替えていたら、千枝から連絡が入った。 一大イベントを終えて興奮冷めやらぬ中、一人でいるのが落ち着かないらしい。 今夜、2人で小さな打ち上げをやりたいから部屋に来て欲しい、とのことだった。 こんな夜に、男が女の部屋に行くなんて……と思わなくもないが。 もう千枝と俺とは10年来の付き合いで、男女というよりは相棒、戦友、親子のような関係だ。 大仕事を終えたアイドルをねぎらいに行くくらいは、良いだろう。 そう思って、自室を出た。 千枝の部屋は同じ階にある。 流石に同室ではないとはいえ、アイドルと担当Pの寝る部屋がこんなに近くて良いのかと、何年か前ならそう思ったことだろう。 しかし10年も一緒に働いていて、千枝の両親とも何度も懇談を重ね、信頼関係も盤石である。 今更、変な遠慮など不要だ。 もちろん今日が区切りというわけでもない……千枝にはまだまだアイドルとして働いてもらえるだろう。 扉をノックすると、すぐに出迎えてくれた。 「あ、どうぞ……入って下さい」 白いブラウスに灰色のスカートを合わせた、リラックスした雰囲気の千枝。 テーブルには簡単なつまみやお酒が用意してある。 いつの間にこんなものを。 近くで買ってきたのだろうか。 千枝は酒豪というわけでもないが、飲酒自体は割りと好きらしく、他のアイドルや俺を誘うこともしばしばあった。 ホテルの部屋で二人きりで、というのは流石に今回が初めてだが、別に、何が変わるわけでもあるまい。 イベントの成功を祝して乾杯した。 しばらく談笑してグラスを傾けていると、疲れのせいだろうか、普段よりも数段早く酔いが回ってきた。 そんなに強い酒でもなさそうだが、ここの所忙しかったせいだろうか。 千枝の方を見ると、やはりあちらも頬を染めてフワフワした雰囲気。 ぼうっとした熱っぽい視線をこちらに向けてきている。 清楚系もセクシー系も大得意な21歳の現役アイドルが男に向けていい視線ではない。 咎めようかとも思ったが、頭がグラグラして考えがまとまらない。 ゆっくりと千枝がこちらににじり寄ってくる。 何か言っているようだが、声が小さくて聞こえない。 おかしい、なんだこの雰囲気は、こんなの今まで一度も無かった。 立ち上がって自室に帰ろうとしたが、脚がもつれてへたり込んでしまう。 手に手を重ねられて、身動きがとれない。 まぶたが落ちてくるのを止められない。 うっとりした感じの千枝の表情を見ながら、俺は失神した。 2: ◆agif0ROmyg 2017/04/24(月) 22:26:54.56 ID:X2elq1WD0 それからどのくらい時間が経ったのだろう、はっと目覚めたときには深夜だった。 気がつくとベッドの中で、ここは自室かとも思ったが、隣に千枝がいる。 乱れたシーツと掛け布団、ベッドの上に千枝と二人きり。 一瞬寒気に襲われたが、よくよく見るとお互い服を着ている。 多少乱れてはいるが、無理やり脱がされた形跡も無い。 お互い酔っ払って、ベッドに倒れ込んだということだろう。 良かった……酒の勢いで担当を襲ったなんてことになったら失職不可避だし、それに千枝にどれだけ悲しまれるか。 何年もかけて築き上げた信頼も壊れるのは一瞬。 二人共、普段はこんなすぐに酔って昏倒するなんて無いのに、おかしなことだが。 誤ちを犯さずに済んで、九死に一生と言ったところか。 ほっと胸をなでおろし、ともかくベッドから出ようとした。 気づかれないまま自室に戻れば、千枝も今夜のことを忘れてくれるかもしれない。 まだアルコールが残っていて動きの鈍い頭を振りながら身体を起こそうとして、そこでやっと千枝が俺の左腕に抱きついているのに気づいた。 これでは出られない。 起こすべきか? いや、しかしこの状況はまずかろう。 驚かれて嫌われるかもしれないし、最悪レイプ犯扱いされるかも。 酔った頭で名案が思い浮かぶわけもなく、仕方なく様子見することにした。 そのうち寝返りでも打ってくれれば、自然と解放されるかもしれない。 そうすれば、あとはそっと出ていくだけで万事済む。 ……と、楽観的に考えていたのだが。 千枝の規則正しい寝息が肌に降り掛かって、どうにも落ち着かない。 こうしてみると、本当に千枝は美人さんだ。 小学生時代と比べて、背は伸びたし体つきも本当に女らしくなって、万感の思いだ。 均整の取れたスタイル、引き締まった四肢、涼しい目元、ふとした瞬間に見せる何処か背徳的な雰囲気。 すうすうという静かな呼吸、それに合わせてかすかに動く胸。 結城晴のような片手に余る爆乳、と言うにはやや足りないが、それでもなかなか膨らんだ胸。 普段はあまり露出度の高い衣装を着ないせいか、たまに水着になったりすると見る人みなを驚かせるギャップの塊。 橘ありすなんかは影で「裏切り者」呼ばわりしてるんだそうだ。 なんて、いくら寝てるからって胸ばっかりじろじろ見ていちゃいけないね。 普段は千枝のこと、こんな風には見ないんだが。 ベッドの上でくっついていると、どうしてもね。 酒のせいだろうか、変に衝動的になりそうなのを努めて無視する。 しかしそれにしても千枝の寝顔は可愛い。 アイドルとして活動している間は落ち着きのある大人の女性で、二人きりの時はちょっと子供っぽいところを見せたりもする千枝。 眠っていると、11歳の時と何も変わっていないように思えてしまう。 小さな唇がかすかに動いて、聞こえるか聞こえないかくらいの囁き声で俺の名前を呼んだ。 続きを読む