転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492649068/ 1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/20(木) 09:44:29.20 ID:3NCWHtLa0 アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。 少しだけ未来のお話になります。 よろしくお願いします。 2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/20(木) 09:45:02.47 ID:3NCWHtLa0 ………………… ………………… 重い沈黙が続く。 相手は静かに目を閉じ、こちらが切り出してくるのを待っている。 もちろんそうするつもりだし、そうするべきなのだけど。 いざ口を開こうとすると、緊張のあまり喉が渇き、掠れた音が口から溢れるだけ。 そしてまた、沈黙が訪れる。 隣に座る『彼女』が、心配そうな目でこちらを見ているが、それに応える余裕すら、今の自分にはなかった。 3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/20(木) 09:45:39.78 ID:3NCWHtLa0 ありきたりなセリフだった。 漫画や小説、そして撮影の仕事についていった時ですら聞いたことのある、使い古された言葉。 それが、いざ自分が口にしようとすると、こんなに重いものだったとは。 しかし、言わなければならないし、言うべきセリフだった。 堪り兼ねて口を開きそうになった隣に座る『彼女』を制して、何とか笑ってみせる。 ……うまく、笑えているだろうか。 (……ここで自分で言わなきゃ、さすがにカッコつかないよな) 出されていたお茶をぐいっと飲み干して、ひとつ深呼吸をする。 姿勢を正し、もう一度向き直る。 4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/20(木) 09:46:36.90 ID:3NCWHtLa0 そして 「お孫さんと、―――肇さんと、一緒になることを、お許しください」 正面に座る相手―――肇の祖父に対し、頭を下げた。 続きを読む