転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1492519590/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/18(火) 21:46:31.28 ID:vgKrRFO8o 書き方が統一されてない時があるが気にしないで 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/18(火) 21:46:51.63 ID:vgKrRFO8o 中学生の時、熱中になったのはハンドボールだった。 あんなに夢中になったのは初めてだった。 縦横無尽にフィールドを走り回り、ドリブルやパスのチームワーク狙いを定めて放つシュート。ゴールネットを揺らす快感は最高だったし、勝利をチームメイトの皆で噛みしめるのは悪くなかった。 だがそれも、中学時代最後の全中長野予選決勝で幕を閉じた。 決勝途中で右膝前十字靭帯を損傷し、俺のハンドボールいや、スポーツの道は途絶えた。 頂いてた推薦も白紙になり、目が離せない存在―――ポンコツのため―――である、 幼馴染“宮永咲”と共に受験勉強を経て、清澄高校に入学したのは記憶に新しい。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/18(火) 21:48:14.29 ID:vgKrRFO8o 清澄高校では、部活動への入部が推奨されている。とは言ったものの、義務というわけでもなく個人の自由でしかない。そんな事を説明している担任の話を聞き流していた。 文芸部への見学が一人では不安だからという理由で、咲に着いていったにも関わらず、終いには、見学しているのは俺だけであったり。 今度こそはと意気込むも、迷子になったお姫様を捜索したりをしていると、運動部関係から勧誘される。それを激しい運動はもう出来ないという理由で撥ね付けてきた。 運動部に入る気はないし、文化部にも興味が湧かない。 「折角だから、文化系の部活も見て回ってみようよ。」 と誘ってくれたものの逸れてしまった幼馴染を探しつつ、三年間の高校生活は帰宅部かなと思っていた。。 4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/18(火) 21:48:55.32 ID:vgKrRFO8o 探せる場所は探し、残すは古い建物、所謂、旧校舎に足を踏み入れたそこで俺は運命と出会ったのだ。 気弱のくせに、迷子時には気が強いのか勝手に部屋に入っていく幼馴染のため、一部屋ずつ探す。 その空き教室のひとつに、窓の外を椅子に腰掛け、眺める一人の女学生。入学式で議会長挨拶をしたその人がいた。 思わずその姿に、見惚れてしまった。こんなにも美しい風景がこの世にあるのかと思うほどに美しかった。 5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/04/18(火) 21:49:41.73 ID:vgKrRFO8o 此方に気付いた、女学生が口を開く。 「部活動見学者かしら、それとも入部希望者? 」 鈴を転がすような声で、茶目っ気.のある笑顔で聞いてきた。 「いや、違うんです。迷子を探していて。」 そう答えると、顔に憂愁の影が差し、残念そうに 「そうなの。」と答えた。 思わず、 「此処は一体何をするんでしょうか。」 と、質問してしまった。 「麻雀よ。知ってるかしら?」 「耳にしたことはある程度ですね。細かいルールは知りません。」 「そう。なら、教えて上げるわ。其処の卓の椅子に座って。」 あれよこれよという間に、麻雀教室が始まってしまった。 続きを読む