1: 2017/03/28(火) 12:02:38.33 ID:CAP_USER http://diamond.jp/articles/-/122678?page=3 ――ご自身も美術のコレクターなのでしょうか。 美術は水彩画を少しだけ、コレクターというほどではありませんが、亡くなられた佐原和行さんの作品を数点もっています。 私が大臣のときも、佐原さんの絵を何枚か大臣室にかけていました。経済財政担当大臣のときも、金融担当大臣のときも 郵政民営化担当大臣のときも、総務大臣のときも、ずっと掛けていましたよ。 一瞬ベイカント(空っぽ)にしてくれるんですね。物凄いプレッシャーや考えないといけないこととかで頭がぐるぐるしているときに、 ふっとベイカントになれる。実はバケーション(休暇)ってベイカントから来ているんですね。心と体を空っぽにする。それによって原点を見つめ直すみたいなところがあるわけです。 日本の1人当たり所得は今や世界20位台 思っているほど経済的に豊かじゃない ――経済学者でアートに造詣の深い方は珍しい気もします。 私は実はもともと、ミュージシャンになりたかったんですよ(笑)。大学の時にマンドリンクラブで指揮者をやっていて、 自分で編曲したり、プロの打楽器奏者に打楽器を習ったりしていました。音楽で飯が食っていけたらいいなと心から思いましたが、 やっぱり自分の才能じゃ音楽では食っていけないと。そう思って、同じカタカナ商売だけどやむを得ずエコノミストになりました。 プロでやっている人はすごいと思いますよ。すごく生活が不安定な中でも、美を追求しているわけですから。 私はよく冗談半分、本気半分で言うんですが、経済学者なんて大したことはないと。なぜなら、経済学者はいなくても経済はありますよね。 でもアートは違う。アーティストがいないとアートはないのです。アーティストというのは無から感動を創り出す、 偉大な仕事だと思います。だからこそアーティストには敬意を払わないといけないと、学生たちには凄く言ってきました。 ──欧米に比べて日本人は生活にアートが根付いていないとの見方もあります。それはなぜなのでしょうか。 ひょっとしたら、実は日本人が貧しいからかもしれません。GDPの1人当たり所得は為替レートにもよりますが、今や世界で20位台ぐらい。 先進国30ヵ国の中で下位グループです。それだけではないですが、思っているほど経済的に豊かじゃない、というのは一つの理由でしょう 続きを読む