転載元 : http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1487922933/ 1 : ◆9.kFoFDWlA 2017/02/24(金) 16:55:33 ID:o8o9ua0w ※以前プロット書いて、ネタばっか詰め合わせたジョジョ4部×艦これのSSネタ詰め合わせです 勿体ない精神で投下 ・オープニング以外はSS形式でかなり雑 ・バラバラのネタを一気に投下して終わり ・艦これキャラの口調が一部ジョジョっぽい ・艦娘が一部スタンド使い 注意書きは以上です 2 : ◆9.kFoFDWlA 2017/02/24(金) 16:56:46 ID:o8o9ua0w 平成××年二月半ば。まだ寒空が続くM県S市杜王町の北東部――――地元の住民たちからは『ボヨヨン岬』と呼ばれる切り立った崖のすぐ近くに、新たに鎮守府が建設されました。 別荘地帯を有する海辺のスポットに建立した鎮守府はとても見晴らしが良く、鎮守府の窓からは右手の陸沿いに【杜王グランドホテル】のプライベートビーチ、奥側には立派な灯台を擁した【杜王港】を臨む、避暑地としても絶好のロケーションを有しています。 出来上がったばかりの鎮守府に、初期艦として着任したのは、駆逐艦・電ちゃんです。 しかし、着任してから一週間―――未だ提督が着任する気配はありません。 大本営からは生活費と施設の管理維持費といった諸経費が定期的に送られてくること以外、なんら音沙汰がありませんでした。 ちょっぴりの寂しさを感じてしまう電ちゃんでしたが、今日は気分転換を兼ねてお買い物です。 これから先、長い間お世話になる街の散策も兼ねて、思い切ってママチャリ自転車に乗って、鎮守府を飛び出します。 杜王駅を戴く街の西部―――商店街へと出かけていきました。 「ふわぁ、流石に商店街に出ると、いろんなお店があるのです」 駅前の商店街は、電ちゃんが思わず目移りしてしまいそうになるほど、多くのお店で溢れかえっていました。 フクジュソウでいっぱいの路肩の花壇を横目に、電ちゃんはウキウキ気分で自転車を押して歩き回ります。 【カフェドゥ・マゴ】という名前のオシャレな喫茶店、杜王町の名物である『ごま蜜団子』や『牛たんのみそづけ』を販売する活気のあるお土産屋さん。 3 : ◆9.kFoFDWlA 2017/02/24(金) 16:57:18 ID:o8o9ua0w 「ごまみつだんご、ですか……おいしそうなのです……って、いけないいけない。先にお買い物を済ませないと……」 電ちゃんはお目当ての文房具屋さんを発見すると、テキパキと筆記用具やメモ用紙といった雑貨を購入し、 「うん。いっぱい買えたのです。これなら、いつ司令官さんが来ても執務に励めるのです!」 提督の着任を心待ちにしながら、カゴに荷物を入れた自転車を押して、再び商店街の探索に戻りました。 東日本最大のチェーンデパート【カメユーマーケット】に、【靴のムカデ屋】、【ぶどうヶ丘銀行】……。 どこでも見かけられるようなコンビニエンスストアの【オーソン】ですら、電ちゃんの好奇心を刺激するものでいっぱいです。 収穫に満足しつつ、お散歩を楽しんだ電ちゃんは思いました。そろそろ鎮守府に帰ろう―――しかし電ちゃんはその時、小腹がすいていることに気づきました。 時計を見れば、もうすぐ十二時。お昼の時間です。 そして閃きます―――『そうなのです。着任の前祝いに、今日のお昼は外食なのです。ちょっぴり贅沢しちゃうのです』と。 初めての外食に、電ちゃんはドキドキした思いで商店街を歩き回ります。 「どこにしようかな~♪ どこがいいかな~♪ なのです~♪」 ルンルン気分でどこで食事をしようか悩みながらウロウロしているうちに、 4 : ◆9.kFoFDWlA 2017/02/24(金) 16:58:35 ID:o8o9ua0w 「あ、あれ?」 ふと気づけば電ちゃんは、自分が失敗してしまったことに気づきます。 歩き回っているうちに、商店街はおろか線路まで通り過ぎ、なんと霊園にまで来てしまっていたのでした。 電ちゃんの目の前には先ほどまで活気にあふれていた町並みはそこにはなく、ひっそりとした霊園が広がっています。 「うう……浮かれすぎちゃったのです。お腹空いたのです……うう」キュルル その頃には小腹がすくどころか、すっかりお腹がぺこぺこになってしまいました。 「うーん……今日はもう、帰りましょうか。鎮守府に戻って、お昼ごはんを作ろうかな……商店街からは随分と離れてしまいましたし」 再び自転車に跨ろうとした、その時でした。 「あ、あれ?」 電ちゃんは霊園の横にぽつねんと存在する料理店を見つけたのです。 続きを読む