転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1482479986/ 1: 3eyes2will 2016/12/23(金) 16:59:46.54 ID:lsZj+NMQ0 初投稿です。 モバマスP×三船美優のR18SSです。 地の文あり。 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/12/23(金) 17:07:43.88 ID:lsZj+NMQ0 >>1の名前間違えました……。気にしないでください 運転手に一万円を渡してタクシーから降りた。 俺ともう一人、同乗する人を運転手には顔が見えないよう注意して、意識のはっきりしていない体を支えつつ降ろす。 その人は酒に弱いせいであっさりと潰れてしまった。量としてはあまり飲んでない分すぐ復活してくれるかと淡い期待を抱いたが、叶わなかったようだ。 走り去るタクシーを見送り、思わず嘆息した。 今日はプロダクション単位の大きなライブがあった。 俺の担当アイドル――三船美優もそれに漏れず出演し、色眼鏡抜きに見ても盛り上がったと思う。新ユニットのシャイニーナンバーズの一員として、会場を沸かせてくれた。 ライブが無事終わって、打ち上げがあった。まあ自然な流れだと思う。大きなプロジェクトだったし、企画は大成功といって差し支えない。一息つきたかったしこのプロダクションには酒好きが多い。プロデューサーの先輩後輩たちに設営スタッフ、千川さん、高垣さんや川島さん、片桐さんに柊さん。あと安部さん。 とにかく挙げれば切りはないが、飲み会に集まるメンツは多かった。そこで盛り上がって、普段以上の勢いで飲酒して、酔っぱらうのはしょうがないだろう。俺もあまり飲めるたちではないが今回は場の空気に飲まれていつもより酒を飲んだ。 そして集まったメンバーの半分近くがつぶれたのもまあ仕方のないことだと思う。 むしろ、これ以上のカオスの陥る前に解散を決意した部長の英断を俺はたたえたい。下手したらはしごをして二件三件と回った末全員潰れていた可能性は否定できない。 とにかく。 酔っぱらったとはいえなんとか意識のあるメンバーがつぶれたメンバーを連れ帰ることになった。ここに異存はない。問題は俺の担当が三船さんだったことだ。 なにが問題かって、俺は三船さんの家を知らないことだった。 さらに問題だったのは、三船さんの家を知っている人は全員潰れていたことだった。 泥酔した三船さんとタクシーに乗った時は、ひやひやしたものだった。半分以上酔いがさめてしまったほどだ。人生で一番緊張したかもしれない。 千川さんには、様々な理由がありホテルに泊まってはダメというお達しは受けていた。酔った頭で考えた結果、いける場所は自宅のみと結論つけてしまった。タクシーを降りて少し冷静に考えて女子寮に送ればよかったのに気づくが後の祭り。 仕方がないと心中で繰り返し三船さんを家に連れ込む再決心がついたのが数分前の事だった。 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2016/12/23(金) 17:09:20.07 ID:lsZj+NMQ0 ようやく家に辿りついてなんとか三船さんをベッドに寝かせ、布団をかける。 思った以上に疲れた。というか精神がすり減った。下手したらスキャンダルものだ。 自分の頭の悪さに頭を抱える。いくら酔っていたとはいえどういうプロセスを経たら、こんな状況になるのだろうか。今以上にタイムマシンが欲しくなったこともない。 顔を赤くして、無防備に俺のベッドに寝ている姿をみて何も思わないわけではない。なんとなく頭を撫でた。こういう行為が頭の悪さの現れな気がする。なにをやっているのだと自問自答。 ……自分自身も酔っているのを自覚している。行ってる行為の一つ一つが間違っている気がしてならない。なにかこれ以上変な行動を起こす前にとにかく早く寝たい。 煩悩を振り切り部屋を出ようとしたところで一瞬動きが止まる。袖を引っ張られていることに気づいた。 「……三船さん、起きちゃいました?」 「えぇ……ここ、は……?」 三船さんが体を起こす。酒のせいか頬は赤く、軽く息も上がっていて、俺が雑に運んだせいだろう、服が乱れていて目のやり場に困った。 なんと言うべきか……ホテルというのはまずいだろう。 嘘をついてもしょうがない、後々の事も考えて正直に言う事にした。 「あー……僕の家です。三船さん酔いつぶれちゃって……ほかの人にも頼れなかったので、しょうがなく」 言い訳ぽくなっていないだろうか。 いや、事実言った通りではあるのだが、客観的に見れば酔っぱらったのにあかせて部屋に連れ込んでいるので、糾弾されたらなにも言い返せない。 「え……? あ、す、すみません。私ったら、そんな」 「お構いなく。明日は僕も休みで三船さんもオフなので、案内してくれれば家まで送りますよ」 「ごめんなさい、なにから……なにまで。……じゃあ、このベッドも?」 「え、あー、僕のです。嫌かも知れませんが、風邪を引かれても困りますし……」 それを聞いた三船さんの頬がさらに赤くなった気がする。 いけない。酔っているせいか、浮かれている。都合のいい解釈をしている気がする。 「嫌なんてことは……ないです。むしろ……」 「むしろ?」 むしろ? 「えっと……、いえ、なんでもないです」 「あ……はい」 なんと言うつもりだったのだろうか? むしろ、嬉しいです。とか? 等と考えて、心中で否定しないのは酔いのせいしたくなる。ここまで築いてきた関係を崩してはたまらない。バカな考えも一晩寝れば治る、早く寝てしまおう。 「……じゃあ、僕はリビングの方行きますんで、おやすみなさい」 「え? リビングって……Pさん、どこで寝るつもりですか?」 「まあ、ソファですかね……会社で慣れてますし。僕がいるのが不安なら、ネカフェかなにか探しますが……」 「嫌なんてことは……、私がベッドで寝ているのにそんな」 「とにかく、心配しなくて大丈夫ですから」 「いえ、それなら……一緒、とか、でも……」 言いながら、どんどん顔が赤くなっている。 三船さんの突拍子のない発言には毎回どきりとさせられる。 一瞬、勢いで「是非!!」と叫びそうになるのをぐっとこらえ、 「ばっ、あのですね、三船さん。そういう風に言ってると勘違いを……!?」 腕を引っ張られる。近くに三船さんの赤い顔。 酒か、この状況のせいなのか。頬が赤く染まっているのがわかる。軽く息が当たってくすぐったい。 続きを読む