転載元 : http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1486247367/ 1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 07:29:27.30 ID:Z7+gaAIn0 朝 理樹部屋 真人「おーい理樹……」 理樹「むにゃ…心配いらないよ……」 真人「そろそろ飯行かねえと学校始まっちまうぜ?」 理樹「うん……そういう振りだから……」 真人「なーに寝ぼけてんだ理樹!さっさと起きろ!」 理樹「………ハッ!」 理樹(僕は真人の大声でやっと覚醒した。時計は7時50分を指している。本来なら既に食堂に向かう時間だった) 理樹「う、うわっ!ヤバ!」 真人「俺が言うのもなんだが俺に起こされるなんて相当だぜ?」 理樹(そう言いながら真人は僕の方へ着替え一式をぽいぽいと放って行った) ……………………… 食堂 ガヤガヤ 恭介「へえ、珍しいな。理樹が真人に起こされるなんて」 理樹(僕らが着いた時には既にいつものメンバーが食堂に全員揃っていた) クド「リキ、夜更かしはダメですよー」 理樹「いやそこまで遅くに起きてた訳じゃないんだけどな……」 理樹(実際、昨日は別に特別な事もなかったし本当に心当たりがない。なにか変な夢は見ていたような気もするけどここに来るまでで完全に忘れてしまった。まあ夢なんてそんなものなんだけど) 葉留佳「いやー理樹君はラッキーすなぁー!私なんか寝坊しちゃったら起こしてくれる人もいないからそのまま遅刻確定ですヨ!」 理樹「はは…今回は真人に助けられたよ、ほんと」 真人「へへ、よせやい!」 恭介「さて今日の放課後の練習だが……」 理樹(恭介が含みを持たせてそう言うと、テーブルから立ち上がり小毬さんの方へ目配せをした。すると小毬さんの方も立ち上がった) 小毬「えー、コホン……今日はたこ焼きパーティーをしたいと思います!」 真人「えっ、マジで!?」 恭介「ああ。実は昨日、小毬の親がたこ焼き機を仕送りで送ってきたらしい。それでたまの息抜きにな」 西園「たこ焼きですか……久しぶりに食べます」 謙吾「よっしゃーーーっっ!!」 鈴「うるさいわ!」 理樹「…………あれっ?」 2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 07:46:49.12 ID:Z7+gaAIn0 来ヶ谷「どうかしたか?」 理樹(僕がふと漏らした声に来ヶ谷さんが声をかけた) 理樹「いや……たこ焼きパーティーって前にもやらなかったっけ?」 来ヶ谷「ふむ……少なくとも私は参加していないな。誰とやっていたんだ?」 理樹「いや、みんなでやったような……んー?」 理樹(なんとなく以前もまったく同じ状況で小毬さんがたこ焼きパーティーを開催したような気がした。しかしはっきりとは思い出せないし、そもそもその場には来ヶ谷さんたち皆もいたような……) 鈴「ふっ、理樹。それはデジャヴというんだぞ」 理樹(うんうん唸っていると横から鈴が得意げに話しかけてきた) 理樹「デジャヴねぇ…」 理樹(そう言われるとそんな気がしてきた。だいたい本当にやっていたらこうしてあやふやな記憶になる訳がない。あまり深く考えなくてもいいだろう。とりあえず今は早いところ朝ご飯を食べなくては) 3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 08:04:10.82 ID:Z7+gaAIn0 教室 理樹「…………」 理樹(とりあえずパーティーは放課後に食堂を貸してもらって開催することになった。材料についてはもう恭介と小毬さんが用意しているらしいので手ぶらで来いとの事だった) 教師「……じゃあ直枝、この問1を解いてみろ」 理樹「えっ!」 理樹(しまった。今日は日付けからして僕が最初に当たるのは分かっていたはずなのについ余計な考え事をしていた!) 教師「どうした?まさかぼうっとしてたんじゃないだろうな…」 理樹「あ、いやえっと……」 理樹(急いで教科書を見るが後の祭りだ。数学はパッと見ただけじゃ………) 理樹「!」 理樹「………あっ………さ、37?」 教師「おいおい当てずっぽうは…………なに!せ、正解だ!まさか暗算か!?」 理樹「いや……」 理樹(自分で何が起きたか分からなかった。ただ、暗算というよりも直感の方が近かった。教科書の問題をちらっと見ただけで公式などまったく考えずに37という数字だけが頭にふっと浮かんだようだった) 続きを読む